はじめに
サイバーセキュリティアナリストで熱心なバグバウンティハンターである私は、最新のサイバー脅威とディフェンスの傾向に常に注目しています。この記事では、潜在的な脆弱性や露出したパネルを発見するため、人気のNucleiツールをすべてのバグバウンティプログラムで実行した経験を共有します。結果は私の期待ほど画期的ではありませんでしたが、この過程で得られた重要な洞察を、今後のバグバウンティハンティングの取り組みに生かしていきます。
データ収集と準備
まず初めに、SubFinderを使って自分のすべてのバグバウンティプログラムにわたる25万件を超える一意のサブドメインのリストを取得しました。このような大規模なスキャンを実行すると、問題が発生する可能性があることを知っていたため、タイムアウトを避け、負荷を効果的に管理するためにスクリプトを使ってサブドメインを1万件ずつのバッチに分割しました。また、スキャンを分散するランナースクリプトを利用し、リクエストにディスクレーマーヘッダーを追加することで、誤ってアバス事例を引き起こすことがないよう配慮しました。
露出したパネルと設定ミスの検出
データ収集と準備が完了したので、Global Protect、Pulse Secure、Django、Grafana、その他の露出したパネルの発見に注力しました。これらの露出したパネルは、潜在的なゼロデイの脆弱性の指標となることが多いので、注意深く確認しました。さらに、Grafanaやトムキャットなどの各種スタックやアプリケーションの設定ミスも、さらなる調査につながる可能性があるため探索しました。
Nucleiによる脆弱性スキャン
初期のデータ収集と分析の後、公開されているテンプレートを使ってサブドメインにNucleiスキャンを実行しました。Nucleiは広範囲の脆弱性を素早く特定できる強力なツールで、その発見内容に期待を寄せていました。しかし、スキャンを開始すると、オペレーションの規模がAWSのアバス事例を引き起こしてしまいました。これは私にとって貴重な教訓となり、バグバウンティプログラムへの潜在的な影響を避けるため、大規模なスキャンを慎重に計画し管理する重要性を認識しました。
主な学びと提案
Nucleiスキャンでは目立った脆弱性は見つからなかったものの、このプロセスから得られた主な学びは以下の通りです。まず、Nucleiは露出したパネルを見つけたり、調査の端緒を得るのに役立つツールですが、自動脆弱性発見の市場は非常に飽和しています。次に、適切な計画と実施への配慮なしに大規模なスキャンを行うと、バグバウンティプログラムに支障をきたす可能性があります。最後に、自動脆弱性スキャンよりも、情報収集とミス設定の分析から得られる洞察のほうが、より価値があると提案します。
まとめ
結論として、自分のすべてのバグバウンティプログラムでNucleiを実行した経験は、複雑なものでした。画期的な脆弱性は発見できませんでしたが、慎重な計画、データ管理、適切な調査領域への集中の重要性を学ぶことができました。サイバーセキュリティアナリストとして、これらの教訓を今後のバグバウンティハンティングに活かし、最新のサイバー脅威に常に一歩先んじていきたいと考えています。
主なポイント:
- Nucleiは調査の端緒を得たり露出したパネルを見つける上で役立つツールですが、自動脆弱性発見の市場は非常に競争が激しい
- 適切な計画なしに大規模なスキャンを行うと、アバス事例やバグバウンティプログラムへの支障を招く可能性がある
- 自動脆弱性スキャンよりも、情報収集とミス設定の分析から得られる洞察のほうが、より価値があるかもしれない
- 効果的なバグバウンティハンティングには、慎重な計画、適切なデータ管理、そして的確な調査領域への集中が不可欠